VOL47 引き算の住宅とリノベーション
2008/7/18



今まで新築や増築など面積の増える建築設計をやってきましたが、今回は面積の減る
建築の計画の依頼です。
正確には建築行為と呼ぶかどうか・・・



出会いは、今年から開催している勉強会に参加されたのがきっかけです。
現在のお住まいの図面を持参にいらっしゃいました。
東京都の都市計画道路にかかっていて、すでに「事業中」の計画道路です。
近い将来、現実化する道路として僅かですが整備が始まっています。

敷地の1/5ほどが計画道路として分断されているため、現在の住まいを
壊さなければなりません。

こういう場合、すべて解体し新築として計画するのが一般的なのですが
建築主の方が「ご高齢」ということ、「建築後まだ10年ほどしかたっていない」
「家族構成が変化した」など考慮し、構造や使い勝手に支障がない部分を探りながら、
部分的に解体し補修する方向で計画を進めています。

こういう場合、建築基準法ではどういう扱いになるか調べてみたところ・・・
出ていません。
新築、増築、改修などに関する記載は出ていますが敷地の面積が小さくなり
建物の面積も小さくなることに関して、一切記載がありません。

ということで、特定行政庁である役所に聞きに行ってみました。



その地区の担当者の方に計画内容を見せ、「確認申請」が必要なのかどうか
聞いてみたところ・・・・
しばらく考えて「計画道路による敷地面積の低減、それによる解体については、
建築基準法には記載されていないので確認申請の必要はありませんねえ・・・・」
ということです。

住宅の部分的な解体ですので、手作業での解体になります。
さらに解体している最中に部分的に解体し、再度作り直す部分が発生する場合も
生じそうです。
こればかりは、やってみながら判断せざるを得ません。

ただし「作る」という行為が発生した場合、「増築」ということになり「確認申請」が
必要になるそうです。
引き算の住宅は、むずかしいね。



今や建築は、古いものを壊し新築するだけではなく、今ある建築や住宅に手を加えどうしたら
新しい命を吹き込むことができるかというのも設計者の腕の見せ所になってくるかもしれません。

こういったリノベーションも限られた資源を大切にするひとつです。



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