
 |
VOL29 わたしは施主?
2005/05/11 |
建築の世界では建築主のことを「施主」と呼びます。
読んで字のごとく「ほどこすぬし」。
もともとは仏教用語からきているようで
寺や僧などに物を寄進する人を言います。
あるいは葬儀の金銭面を負担するとともに運営の責任をとる人のことを言い
その代表者が喪主と呼ばれています。
かつては経済的に恵まれ、社会に奉仕し
人に尽くすことを好み見返りを期待しない粋な旦那衆が
「道楽」として建築を極める人たちを「施主」と呼んでいました。
道楽の域としての数奇屋建築などはその施主です。
これが、現代においては「建築主」イコール「施主」と呼ばれている所以です。
ところが建築に関わる人が、本来の施主の意味を明確に言えない。
建てる人もおなじ。
1.金銭面はすべて負担する。
2.運営の責任を取る。
3.見返りを期待しない。
4.極める。
というのが施主です。
施主は、2の部分を建築会社に請け負わせるから「建築請負」と呼ばれているわけです。
建築会社は請け負っている手前、建築工事の運営の責任を取ります。
1.3.4は施主の役割。
ところがこの「施主」という言葉に対し
建築主と建築会社の考え方が違うとやっかいなことになる。
要望を伝え見積り書が上がってきたら、めまいのするような金額の数字。
現場であれこれ変更したり、追加工事をしたりした後、追加請求書がきたり。
自分が決めた色なのに完成したら、イメージが違う・・・
あのときアドバイスしてくれたらetc
限られた条件、限られた予算、快適な空間の提案を求めるのであれば
それは施主ではなく、建築依頼主(クライアント)です。
最近では、「お施主さま」なんて呼んでる住宅メーカー・建築会社もあります。
単なる呼び名って、あなどっていると・・・
施主になるか、クライアントになるか。
あなたはどちらですか。
ホームへもどる
コラムへもどる